相手の弁護士から不当な示談金の提示を受けた。

滋賀県大津市在住

自車:自動二輪
相手:普通自動四輪
道路:Y字交差点
態様:側道からの合流地点で衝突

  • 1633万9685円(受取金額)
  • 左大腿骨転子下骨折、左第1趾末節骨骨折等
  • 併合10級

概要

1 事故態様

 依頼者が国道を走行中、一時停止規制のある側道から国道に合流してこようとした相手方自動車が一時停止違反を犯した結果、衝突しました。依頼者は流れに従って走行していたために、それなりのスピードが出ていました。そこに、不意打ちで自動車に衝突されたため、大きく吹き飛ばされることとなりました。
 すぐに救急搬送され、緊急手術の上、入院することになりました。懸命なリハビリを行いましたが、左足の親指が動かなくなる、左足が右足より短くなるなどの後遺障害を負ってしまいました。

2 相談内容

 依頼者は、通院している間から、ご自身で保険会社とやりとりをされていました。過失割合や休業損害等について不当な主張をされても粘り強く交渉しておられました。そのうちに、保険会社が弁護士を入れたため、その後は弁護士との交渉を余儀なくされました。
 事故から約1年3か月後症状固定して、事前認定で併合10級という結果が得られ、その後示談の話し合いに移りました。しかし、弁護士から出てきたのは到底受け入れられない示談案でした。依頼者は、ご自身で調査したり、弁護士に対して説明を求めたりしましたが、話が進まず、ついにご自身も弁護士を入れることを決意されました。

解決までの流れ

1 争点

 主たる争点は、依頼者の後遺障害の内容からして、逸失利益の金額がどれくらいになるのか、具体的には、労働能力喪失期間の長さでした。依頼者が最もこだわっておられたのも、この点でした。
 後遺障害が10級の場合、相当程度重い障害であるため、喪失期間を労働可能な年齢(67歳)までの全部とするのが通常です。しかし、相手方弁護士は、特段の理由なく(制限している裁判例があるということだけで)8年間に制限すると主張してきたのです。依頼者の場合、この点だけで1000万円近い金額の差が出てしまいます。
 その他、慰謝料についても、赤い本基準に到底及ばない低い金額でした。

2 相手方弁護士に対する反論

 依頼者ご自身が交渉している際に、相手方弁護士から、上記争点に関する先方の主張の根拠として8つの裁判例を提示されていました。確かにすべて、先方の主張に沿った結論でした。
 しかしながら、私たちが各裁判例を精査した結果、事案が異なっていたり、満足のいく理由が示されていなかったりで、根拠となり得ないのではないかと思われるものばかりでした。
 そこで、各裁判例について詳細な反論を書面にして相手方弁護士に提出しました。

3 適切な損害賠償内容の提示

 上記反論とともに、適切な損害賠償を求めて、相手方に提示しました。

 ⑴ 入通院慰謝料、後遺障害慰謝料について

 赤い本を基準に適切な内容を提示しました。

 ⑵ 後遺障害逸失利益について

 赤い本基準にしたがい、喪失期間を67歳までの全期間、喪失率を27パーセントということで提示しました。

4 示談

 その後、相手方弁護士と何度かやりとりをして、最終的には早期解決ということで、当方の主張する金額の9割を受け入れることで示談が成立しました。

事例のまとめ

 本件は、当事務所が代理人として就任してから、実質的に約2か月で解決に至りました。相手方の主張の最大の根拠となっていた裁判例に対して、適切な反論を加えることができたのが最大のポイントだったと思います。比較的速やかに解決することができ、それなりに満足のいく金額を得ることもできたので、依頼者にもご納得いただけました。

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